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パラメータの意味するもの(2) [システムトレード]

昨日のコラムでは、システム開発のアプローチの一つとして、先にシステムパラメータをある程度固定しておき、それに適合した銘柄を捜し求めて更に詳細に検討する、という方法があることを述べました。

もう一つのアプローチとしては、それとは全く逆に、運用したい銘柄を最初にある程度決めておき、それらの銘柄各々に最も適したシステムやパラメータを捜し求める、という方法があります。
これは、通常の株式投資と極めて似通ったアプローチです。従って、ある程度は対象銘柄に関する情報を事前に調べておく必要があります。

株式の個別銘柄に対してシステムを最適化すると、過剰最適化に陥るのではないかという懸念があることは事実です。
しかし、それが懸念されるのは、極端に時価総額や出来高の小さい銘柄であったり、極端にトレード機会が少ないシステムであったりした場合に限られます。

十分な時価総額を有した銘柄であるならば、それを対象としたシステムは、指数先物為替を対象としたシステムと何ら変わるものではないはずです。
むしろ、一部の商品相場を対象とするよりは、はるかに出来高に恵まれているものと思います。

個別株式では、その会社の財務状況の推移により、株価が想定外の動きを示す場合があることも事実です。
しかし、例えばトヨタ自動車の場合は、あれほどまでに業績悪化が懸念されたにもかかわらず、ストップ安という事態には陥っていません。

少なくとも、株価が連続的(ストップ高安をつけない)に推移する銘柄であるならば、それがシステムトレードに適さないなどという理由はありません。
解析的なシステムを組む場合は、基本的には株価が連続的に推移すれば十分です。

このように、株価が連続的に推移する銘柄はどの程度あるのでしょう。正確に数えたことはありませんが、少なくとも数えるほどしかない、ということはないと思います。
そして、連続的な株価推移を有した銘柄であれば、少なくとも正確な解析は可能だと考えます。

システムが過剰最適化に陥るのは、対象が個別銘柄だからではありません。指数先物や為替であっても、過剰最適化には容易に陥ります。
その原因は、対象銘柄にあるのではなく、明らかにシステムの不備にあるのです。

そして、パラメータの設定は本来個別銘柄毎に行なうべきであり、複数の銘柄に同じパラメータを設定しなければならない、などという暗黙のルールは、株価の連続性を考慮しない銘柄選択に根ざした誤解に過ぎないと思います。

個別にパラメータを設定しても、全てのシステムが機能する訳ではありません。ましてや、必ずしも最適でないパラメータが設定されたシステムの寄せ集めが、個別に最適化されたシステムの寄せ集めに勝るとは、到底考えられません。

最適なパラメータとは、感度が低ければ良いというものではなく、高い感度を有しながらもそのピークがずれ難いものです。
そしてそれは株価の連続性によって保証されるべきものであり、個々の銘柄に共通して保証されるべきものではないのです。


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marbee

いつも拝見させていただいています。

「最適でないパラメータが設定されたシステムの寄せ集めが、個別に最適化されたシステムの寄せ集めに勝るとは、到底考えられません。」確かに仰る通りかも知れません。

私は日経225の銘柄を対象にトレードしています。
一つの売買ルールに対して対象銘柄が225ですから、Kフローさんの仰る「同じパラメータ」を適用している事になると思います。

年初にJALで大損失(と言っても限定されたリスクの中でですが)を出してしまいました。

その後の日経平均の上昇にも助けられ、JALでの損失は取り戻す事ができましたが、今年は少し利益が出ているだけの状態です。
「JALの損失さえなければ・・・」と思ってしまいます。

なので、ファンダメンタルで銘柄を絞り込んだ上で、Kフローさんの仰る「個別銘柄に対してパラメータの最適化を行う」というアプローチは有効かも?と感じました。

しかし、複数銘柄に対してこれを行う事を考えると・・・気が遠くなります・・・

また、銘柄を限定してしまうと発生するシグナルの数も少なくなってしまいますので、検証の信頼性という点で疑問が残るかもしれないと思います。
まあ、これに関してはやってみないとわからないですが・・・

興味深いですが、私にはすぐに手を出す事は難しいアプローチ・・・かなぁ。

今後の検討課題としたいと思います。

有益な検討課題を与えていただき、ありがとうございました。
by marbee (2010-05-04 11:23) 

Kフロー

marbeeさん、こんにちは。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。また、連日のコメントおよびnice!をいただき、ありがとうございます。まとめレスで申し訳ありませんが、御礼申し上げます。

さて、システムトレードに限らず、トレードに関しては「これが正解!」という理論は無いと思います。私の考えはあくまで「(屁)理屈」に過ぎず、したがって、marbeeさんが運用されているシステムも、けして「有効ではない」ものではないと考えます。

225銘柄に分散投資しているわけですから、相対的にリスクは低く抑えられているでしょうし、JALの損失をわずか数カ月で取り戻したことも、素晴らしいことだと思います。
少なくとも現時点において、marbeeさんが運用されているシステムはきちんと機能しているわけですから、それを運用しつつ次のアプローチをゆっくりと考えていけばいいのではないでしょうか。

一つのアイデアとして、225銘柄すべてを最適化するのは非常に大変ですから、それらをいくつかの(土屋氏曰く)ユニバースに分類し、各ユニバース毎にパラメータを最適化する、ということから始めていっても面白いかもしれません。

by Kフロー (2010-05-04 17:36) 

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