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シストレで学んだ3つのこと [雑感]

私がシステムトレードらしきものを始めて8年弱、現在のスタイルに落ち着いて4年半ほどが経ちました。
その間、いろいろと思考錯誤しながらシステムをいじってきましたが、その中で学んだ重要な考えが3つあります。

一つは「順張り思考と逆張り思考」です。この相反する概念は、実は一つの事象の表裏でもあります。そして、その考えはメタファーとして、一般社会にも適用することができます。
これらを広義に定義すれば、順張りとは「ある事象に対してそれに順行する考え」、逆張りとは「ある事象に対してそれに逆行する考え」であると言えます。

例えば、ある人物について考えてみます。その人物に対して順張り的な態度とは、その人物の行ないなどに対して賛同し、彼に好意を抱いたり彼を模倣しようとしたりすることです。
一方、逆張り的な態度とは、その人物の行ないなどに反対し、彼を嫌悪し反面教師にしたりすることです。

その人物に対するこの包括的な態度は、彼の個々の行動に対する考え方にも影響を与えます。すなわち、彼が正義の行動を取った場合、彼に対して順張り的な人々は彼を称賛するでしょうし、彼に対して逆張り的な人々は単なる点数稼ぎとしか思わないでしょう。

では、この包括的な態度がどのようにして形成されていくのかと言いますと、それは逆に、その人物の個々の行動の結果の積み重ねということになってしまいます。
結局、全体が個を決定づけると共に、個の積み重ねによって全体を形成していくという、非線形の関係になってしまうわけです。

だからこそ人間関係は難しく、どうしようもない駄目人間に傾倒してしまったり、優れた人物に反感を抱いたりするのでしょう。
それを打破するためには、あくまで行動に対して態度を決定する、すなわち包括的な態度を固定しないことだと思うのですが、それはそれで人間の感情を否定することにもなりかねません。

私たちの身近な人物に対する態度は包括的であってもやむを得ず、場合によっては包括的であるべきですが、公的な人物、特に権力者に対しては、行動に対して態度を決するべきではないかと考えます。そして、それが的確に判断できるように、私たちは社会のルールを学び、歴史を学び、哲学を学び、そして科学を学ぶのです。

そうして、その人物の行動が学んだ規範に対して順張り的であるならば応援し、逆張り的であるならば反発すれば良いのではないかと思います。
その人物は、応援を受けたらその行動を拡大し、反発を受けたら縮小もしくは転換する。こういったことが自然に行なわれるようになれば、その社会はより良いものになっていくでしょう。

ただし、このような対応が適正に行なわれるためには、私たちが学んだ規範が正しく評価されたものである必要があります。
然るに、二つ目の重要な考えは、「正しく評価する」ということになります。

これについては、過去のコラムで何度も述べてきましたので、今ここで新たに付け足す内容はありません。
システムにしても、科学にしても、経済にしても、社会にしても、人間関係にしても、正しく客観的に評価することが重要であり、それが全ての規範の大前提となるのです。

そして三つ目の重要な考えは、「リスクとリターン」です。これは、ちょっと別の言い方をすれば、「あるべき姿とそこからのズレの推移の確認」とでもするべきでしょうか。
私たちは何か事を成し遂げようとする時、将来のあるべき姿を、その途中経過と共に思い描くことでしょう。

その際、理想的な成果とそれに至る過程について、全くブレずに事が進むなんてまずありません。実際には、時間的あるいは目標とする成果の出来のいずれか、もしくは両方が、理想からズレてしまう場合が多々あるのではないでしょうか。

それはいわば必然であり、皆無にすることはできません。もしもそれを無くすることができるとしたら、すなわち、目標に対して全く時間的・成果的なズレを生じさせずに、それを達成できたとしたら、それは最初の目標そのものがカーブフィットされたものなのかもしれません。

私たちは、理想と現実との間にギャップがあることを十分に認識しつつ、そのギャップが少しでも縮まるように、目標を実現するための手段を構築していくことが肝要です。
目標に対する途中成果の推移は、理想状態に対してズレが生じることを認めた上で、そのズレを合理的に設定してやることが最善の策ではないかと考えます。

これはマージン設計にも通じる考え方です。例えば工業製品の出来上がりには、必ずバラツキが存在します。そのバラツキを踏まえた上で、最悪の方向にバラついても要求仕様を満たすことが、設計や製造過程に求められるわけです。

そのバラツキを技術的な改善によって縮小することはできますが、けしてゼロにすることはできません。それは自然の摂理ですから、それをゼロにするという前提そのものに、意味がないことになります。

また、バラツキが大きすぎて要求仕様を満たすことができない場合は、全体のパフォーマンスは落ちてしまいますが、選別を行なうという最終手段も残されています。
これをシステムトレードに当て嵌めてみると、どういったことになるでしょう。

そもそも、トレードの世界は工業技術とは比較にならないほどバラツキが大きいわけですから、ある意味、この「選別」という作業は必須なのかもしれません。
その辺りを手掛かりにすると、新たなシステム開発のヒントが見えてくるのではないでしょうか。


PS.私事で大変恐縮ですが、明日は早朝から用事が入っていますので、コラムを休載させていただきます。何卒ご了承ください。

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